この度、あるお客様からお内仏のご修復のご注文を賜りました。
京仏壇です。

表面は長年の汚れは付着はしてはいるが、木地の傷みはほとんど無く、
金箔の状態(箔擦れ)もそれほど大きな傷みは見受けられない良品です。
お聞きしましたところによると、ご購入は大正8年(1919年)との事です。
人間で言えばおん年87歳。

当初はご修復金額が高額な為、ためらっておられましたが
このお仏壇について、使用されている本物の材料、本物の技術、
これぞ本物の京仏壇である事をご説明、又昨今の業界の移り変わり、
著しい海外生産品の普及等もお話申し上げましたところ、
ご理解を頂き、ご成約に至りました。

このお仏壇は今後も心の支えとして立派に存在価値を示してくれる
ことでしょう。
又伝統的な京仏壇を後世に残せる事が出来た。
微力ながらそのお手伝いが出来た事に喜びを感じております。

有り難い事です。

札幌店 山川 義雄