お電話でご注文をお聞きすることが多いのですが、お仏具の製作日数に対する意識の差を感じて、戸惑うことがあります。
 のんびりした感じでお話されるので、そんなに急いではいないだろうと思いながら必要な時期をお聞きすると、すぐに取り掛からないと間に合わない、ということもあれば、急ぎですいません、とおっしゃっておられても、必要なお日にちをお聞きすると、そんなに急がなくてもよい、ということも有ります。

 私の妹も伝統産業にかかわる仕事(陶芸)をしていますが、その場でも、お客様が、無理に急いで1ヶ月で仕上げた仕事に対して、
「1週間くらいで出来ると思っていたので、1ヶ月もかかってびっくりした。」
と言っておられた事があるそうです。
 焼き物ですので、焼きあがってから、色目などが思い通りに出ていないなどで作り直したり、手作業ならではの苦労もあるようで、機械で大量生産された製品とは違い、一般に思われているより、時間がかかるようです。

 その方の性格にもよると思いますが、それまで経験してきたことが基になって、製作日数は判断されていると思います。 ただ、お仏壇やお仏具などで伝統的手法で作成されるものは、初めてご注文される方や、日常的に接する機会がない方が多く、それだけギャップも大きくなるのではないかと思っています。
 できるだけご納得いただけるよう努めていますが、私自身、勉強不足で、また、情況により、同じ物でも納期は変わってきますので、調べてみると、思ったより時間がかかったり、意外と早くできる場合もあり、なかなか難しいと感じています。

        総合サービス係 岩崎