『鵜飼』は、風折烏帽子(かぜおれえぼし)に腰みのの、昔ながらの装いで手綱を引き、約10羽程の海鵜を飼いならして鮎などの川魚をとる伝統的な漁法で、その歴史は古く嵐山の鵜飼は千年も昔から行われていたそうです。

今まで何度か、渡月橋あたりや川岸からなんとなく見かけることはあったのですが、
『・・・あれっておもしろいのかな?鵜といってもカラスとよく似ているし・・・』と言った程度にしか思っていませんでした。
しかし実際に行って舟に乗ってみると、すごく良かった。
ちょっと感激しました。

鵜匠の手につながれた6羽の鵜は、船子(かじこ)のかいの音に反応して身を翻し水面の上と下を行ったり来たり・・・、白く光る鮎を鵜匠の手にもどします。
現代離れした鵜匠の装束も次第に違和感がなくなり、かっこよく見え始め・・・気持ちはだんだんタイムスリップしていきます。

眼の高さに広がる川面、船頭さんが舟をこいでくださる竿の水音、横を通り過ぎる心地よい風、パチパチと眼の前を通っていく篝火の音と香り・・・
正面に見える嵐山は真っ暗で、灯りもなく静かな世界。
本当に、この場所だけがはるか昔に戻ってしまったような錯覚さえ覚えました。

ふだん身近にあるテレビ、ゲーム、携帯電話、カラオケなどなど、そんなものが一切
なくなった世界でした。

この『京都嵐山 鵜飼見物』、残念ながら今年は9月15日までです。
1時間ゆったりと浸れて1700円は、決して高い金額ではないと思いました。
また来年、ぜひ行きたいな。と思っています。

しかし、あまりの情緒の良さについボ〜っとして、舟を降りる時に足元ばかりを気にしていたら、頭を鴨居(?)にゴ〜ンとぶつけて船頭さんからも「大丈夫ですかっ」と言われる始末。
あ〜、痛かった。

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