皆さんは「笠の餅」と言う風習をご存知ですか?四十九日の忌明けの法要のときに、お供えするお餅のことです。直径4cm程度の小餅49個を積み重ねた上に、直径24cm程の円形の平たいのし餅を笠をかぶせるように乗せるお供え物です。法要がすんだ後に、上に乗せたのし餅を切り分けて人型を作ります。(お手数ですが、「笠の餅」で検索していただくと画像がご覧になれるホーム・ページがヒットします。)その人型は笠をかぶり杖を持った姿になるのですが、その笠と杖以外の部分は参列した人で小餅と共に分けます。(例えば、足が悪い人は足の部分を腰が痛い人は胴の部分を切り分けてもらいます。)そして、冥途の旅に必要な笠と杖の部分は半紙に包んで屋根の上にほりあげて故人の旅支度とします。(この笠と杖の部分を屋根の上にほりあげて鳥に食べさせるという行為は昔の鳥葬の名残だそうです。)この風習は京都とその周辺のみで行われていた独特の風習だそうですが、今では「笠の餅」を四十九日にするお宅はかなり少なくなっているそうです。私の家では祖母の四十九日の時に「笠の餅」をやろうと言うことになったのですが、前回祖父の時に行ったのが25年前なので、切り分けの仕方を覚えている者がいなくて、お寺様やお餅屋さん
に聞いたりして、古新聞を丸く切り抜いて何度も切り分けの練習をして、本番でなんとか無事にとりおこなえました。この「笠の餅」と言う風習は厳かな法要の後でちょっとなごみを与えてくれるイベントなので、ちょっといいものだなと思いました。もし、この「笠の餅」をしたことがある、または、見たことがある言う方がいらっしゃればコメント下さい。             
                           小 山