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あるお笑い芸人さんの本を読んでいて思い出した事があります。「そういえば親父の指も1本なかったな」
今回は指のない人の話。

著者の芸人さんは様々な業種の人に取材し、そのエピソードを舞台のネタにしています。取材先は後期高齢者の風俗嬢、女王様に仕えるM奴隷、霊能者協会等々…、その中に刺青(いれずみ)の彫り師がいらっしゃるんですが、その人の人差し指がありません。顧客の傾向上何かしでかした落とし前と思い、恐る恐る聞いた答えは「飼ってたアライグマに噛み切られた」そうです。 
ちなみに「落とし前で詰める」場合詰める指により原因が違うそうです。親指は博打、人差し指は女、小指は仕事。お客様の多くは当然それを知っていて、彫り師の手を見てニヤつくそうです。

私の父親は血管の病気で腐らしてしまい手術で切断しました。程なく本人も周りも慣れてしまい忘れていました。

親戚に仕事中プレスの機械で指先を潰したイトコがいます。手術によりほぼ復元しましたが、先っぽは微妙に傾いてます。「あれぇ?」みたいな。

独身時代は随分と山に登りましたが、1度だけ泊まりの雪山に挑戦しました。無事下山した感動は大きかったのですが臆病者の私は同時に思いました。「コレはいつか死ぬ」
魅入られた人の何人かは手や足の指がありません。そう、凍傷でしょうなぁ。

要は指がなかろうが、刺青してようが偏った見方しか出来ないのは早漏、いや早計って話です。

写真、どうしようかと迷いましたが私が作業時右手に使っているツブツブ軍手にしました。
使い勝手上3本指先をカットしてます。
博打と女性と…中指はどんな原因なんでしょうねぇ。

山科工房  ひろち